No.127 近鉄奈良駅から世界遺産へ続く道

近鉄奈良駅前に直結する東向商店街 世界遺産と生きる
近鉄奈良駅に直結する東向商店街。「監獄ミュージアム」の看板も見えます。

―― 奈良の玄関口から世界遺産へ続く道 ――

奈良を訪れる観光客の多くが最初に降り立つ場所。

それが近鉄奈良駅です。

駅を出ると、目の前には東向商店街があります。

私は子どもの頃から何度も歩いてきた商店街ですが、ある日ふと疑問に思いました。

「東向商店街って、南北に長い通りなのに、
なぜ東向という名前なんだろう?」

調べてみると、その名前には奈良らしい歴史が隠されていました。


なぜ「東向」なのか

東向商店街の名前は、

かつてここに並んでいた家や店が

興福寺に向かって東を向いて建てられていたこと

に由来するといわれています。

奈良時代以来、この一帯は興福寺の門前町として発展しました。

人々は寺院を意識しながら暮らし、

自然と建物も東向きに並んでいったのです。

つまり、

商店街の名前そのものが奈良の歴史を今に伝えているのです。

東向き商店街の看板。

東向商店街は、興福寺、春日大社へ続く入口です。


商店街を抜けると世界遺産

近鉄奈良駅を出ると、すぐ目の前に東向商店街があります。

屋根付きの商店街なので、雨の日でも快適に歩けます。

そして商店街を抜けると、

興福寺、
猿沢池、
春日大社、
東大寺へと続く道が広がります。

つまり、

駅から世界遺産へ一直線につながっている

のです。

これは奈良ならではの魅力かもしれません。

東向商店街は、南北に長いアーケード通りです。


商店街の先には世界遺産がある

東向商店街を抜けると、

興福寺や猿沢池へと続きます。

さらにその先には、

東大寺や春日大社があります。

観光客は何気なく歩いていますが、

実は世界遺産へ向かう歴史の道を歩いているのです。

商店街を抜けると、三条通りに出る。

商店街を抜けると、春日大社に向かう三条通りに出ます。


歴史と現在が同居する風景

猿沢商店街へ進むと、目の前に大きな囲いが見えます。

これは現在保存修理工事が行われている興福寺五重塔の工事囲いです。

1300年以上の歴史を持つ世界遺産を守るための工事が進む一方で、

商店街には外国人観光客が行き交い、
地元の人々が買い物をしています。

歴史は保存されるだけでなく、

今も生き続けていることを感じます。

猿沢商店街。後ろの興福寺五重塔(工事中)

この猿沢商店街は、興福寺の境内。後ろに見える、大きな囲いは、工事中の五重塔の囲いです。


実はこの写真、

かなり貴重なんです。

数年後に五重塔の修理が終われば、

「工事中の興福寺五重塔と商店街」

という風景は見られなくなります。


奈良らしい老舗も健在

商店街には長年親しまれてきた老舗も並びます。

奈良漬で有名な山崎屋本店もその一つ。

観光客だけでなく、

地元の人々にも愛され続けています。

歴史ある寺社だけでなく、

こうした店が奈良の文化を支えているのだと思います。

東向商店街ある山崎屋本店。

東向商店街の中ほどにある、奈良漬けの老舗、山崎屋本店。


歩いているだけで歴史に出会う町

奈良の魅力は、

世界遺産だけではありません。

駅から寺へ向かう途中にも、

商店街の名前にも、

老舗の看板にも、

歴史が残っています。

東向商店街は、

奈良の過去と現在を結ぶ道。

観光客にとっては旅の入口であり、

私たち奈良市民にとっては日常の風景です。

東向商店街の今

夕方に商店街を歩いてみると、驚くことがあります。

歩いている人の多くが海外からの観光客なのです。

私の感覚では、半分以上、多い時は7割近くが外国の方ではないかと思うほどです。

奈良公園や東大寺だけでなく、奈良の町そのものが世界中から注目されていることを実感します。

一方で、昔ながらのお土産店は午後6時頃に店を閉めるところも少なくありません。

観光地でありながら、奈良には今も「生活の町」としての時間が流れています。

夜遅くまで賑わう大都市とは少し違う。

そんな奈良らしさも、この商店街の魅力なのかもしれません。

夕方の東向商店街

商店街を行き交う7割は、外国人観光客。


まとめ

東向商店街は単なる商店街ではありません。

近鉄奈良駅と世界遺産を結ぶ道であり、

奈良の日常と歴史が交わる場所です。

商店街を歩く外国人観光客。

午後6時には閉まる昔ながらのお土産店。

修理中の興福寺五重塔。

そのすべてが、今の奈良の風景です。

世界遺産は特別な場所にあるのではなく、

私たちの日常のすぐ隣にあります。


小鹿のひとこと🦌

「名前には理由があるんやね~。東向商店街も、昔の人が残してくれた奈良の歴史なんやなぁ。」


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