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世界遺産解説

No.63 世界遺産は、未来への責任である

――奈良から、静かに考える――奈良の空は、今日も穏やかです。二月堂の屋根の向こうに、季節がゆっくりと流れています。庭に現れる小鹿は、変わらない日常の象徴のように見えます。しかし――世界のどこかでは、氷河が後退し、珊瑚が白くなり、海面がわずか...
水と循環

No.62 氷河の水と、奈良のお水取り

――世界遺産と水の祈り――弥生三月、奈良の夜、二月堂へ向かう灯りが揺れます。1250年以上続く「修二会(お水取り)」。僧が井戸から水をくみ上げるその姿を見ながら、私はアルプスの氷河を思い出しました。遠い山の氷と、奈良の井戸水。どちらも、人と...
世界遺産解説

No.61 消えゆく氷河と、守り続ける人々

――ユングフラウ=アレッチの現場から――奈良の庭で草を食む小鹿を見ながら、私はふと思いました。世界遺産の中で暮らす人は、どんな気持ちで日々を過ごしているのだろう、と。今回向かうのは、スイス・アルプス ユングフラウ=アレッチ。2001年登録の...
世界遺産解説

No.60 消えゆく氷河

――世界遺産の足元が崩れている――奈良の冬は、どこか柔らかくなった気がします。小鹿が見上げた空は、いつも通り穏やかです。けれど、世界の高地では静かに、しかし確実に“消えている”ものがあります。それが氷河です。■ 氷河は「風景」ではない氷河は...
危機遺産特集

No.59 世界遺産はなぜ温暖化で失われるのか?

――静かに進む「見えない危機」――奈良公園の朝。いつもより少し暖かい空気に、小鹿が首をかしげました。「冬が短くなったんとちゃう?」その何気ないひと言に、私は世界の出来事をことを思いました。氷河が溶け、海が上がり、珊瑚が白くなる――いま、世界...
世界遺産解説

No.58 ミラノのドゥオーモはなぜ世界遺産ではないのか

――登録されない名建築から制度を考える――世界遺産は「価値がある」だけでは登録されません。明確な基準と判断によって選ばれています。こんにちは、小鹿です🦌危機遺産を巡る旅を終えたあと、小鹿がぽつりと言いました。「世界遺産って、すごい建物が全部...
危機遺産特集

No.57 世界遺産は“管理”がなければ守れない

――保全体制の不備という見えない危機――今朝、小鹿が言いました。「ちゃんと見てる人、おるん?」世界遺産は登録後も管理計画の提出が義務づけられています。■ ガラパゴス諸島登録:1978年危機指定:2007年(のち解除)観光客増加、外来種問題。...
危機遺産特集

No.56 気候変動は世界遺産をどう変えるのか

――見えにくい最大の脅威――今朝、小鹿が空を見上げた。「海、上がるん?」■ グレートバリアリーフ(オーストラリア)登録:1981年危機指定の議論継続中海水温上昇による大規模白化。地球温暖化は一国では解決できません。気候変動の影響は、世界中で...
危機遺産特集

No.55世界遺産はなぜ自然破壊で危機に陥るのか

――違法採掘と密猟の現実――今朝、小鹿が森を見つめていた。「森、守られてるん?」自然遺産の危機は静かに進行します。■ コンゴ民主共和国の自然公園群・ビルンガ国立公園・カフジ=ビエガ国立公園登録基準(ⅶ)(ⅸ)(ⅹ)危機指定の理由:武装勢力の...
危機遺産特集

No.54 世界遺産はなぜ「開発」で失われるのか

――都市再開発と文化の衝突――今朝、小鹿がぽつりと聞いた。「壊したくて壊すわけちゃうのに、なくなるん?」その問いの先にあるのが、都市開発による危機です。世界遺産は「保存」が前提ですが、同時に多くは“今も人が暮らす場所”です。道路、橋、再開発...